Sweave は R と LaTeX のための単純な構文(noweb ファイル)をもつ、文芸的プログラミングツールです。 Sweave を用いると、R コードの編集、画像を含む解析結果の LaTeX によるドキュメント化、が一体化でき便利です。 一つのファイルに R コードと LaTeX ドキュメントを共存させて,以下のような作業を可能にします.

  1. コードを実行し、その画像を含む結果を LaTeX ソースに出力、
  2. R コード部分だけを(複数) ソースファイルに出力、

デフォルトで eps と pdf 画像の両方(pdflatex を利用するため)が生成されます。コード自身も指定で LaTeX ソースに埋め込めます。特に便利なのは、R コードや使用データを変更しても、結果が自動的に更新されることです。Sweave は R による解析結果を LaTeX で文章(論文)化する際や、途中結果の備忘録を作るのに便利です。例えば、R による解析結果を含む論文・報告を noweb ファイルで書いておけば、後で R コードやデータを変更しても、一発でアップデートできます。

編集支援環境

noweb ファイルの編集支援として,Emacs の ESS noweb モードがあります.

参考資料

書籍

  1. The R Book の「第19章 R と LaTeX」の「19.3.3 Rコードの埋め込みによる動的な LaTeX 文書の作成」(pp.413-415) に簡単な実行手順の説明があります

R news 掲載の Sweave 紹介記事

  1. Friedrich Leisch. Sweave, part I: Mixing R and LATEX. R News, 2(3):28-31, December 2002. PDF
  2. Friedrich Leisch. Sweave, part II: Package vignettes. R News, 3(2):21-24, October 2003. PDF

関連情報

  1. Jonathan Rougier. Literate programming for creating and maintaining packages. R News, 5(1):35-39, May 2005. PDF

Sweave とはまた異なる(?) noweb 書式の「文芸的プログラミング」ツールの作者による紹介がありました。対応 R パッケージもあるようです(CRAN には未登録)。Sweave との違いについては把握しておりません。論文タイトルから見て R パッケージの保守用ということでしょうか。

knitr Elegant, flexible and fast dynamic report generation with R


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Last-modified: 2023-03-25 (土) 11:19:17