連立方程式を解くためのパッケージとして、nleqslv(Solve systems of non linear eqations)が用意されている。 同名の関数により、線形連立方程式および非線形連立方程式を解くことができる。
Broyden's methodとニュートン法が選択でき、ヤコビアンをイテレーション毎に計算するかどうかの違いがある。ヤコビアンを自分で与えることもできる。
例えば、(x,y)を未知数とする二変数の連立方程式を解きたければ、 [f(x, y) = 0, g(x, y) = 0]と変形して、 c(f(x, y), g(x, y))を返す関数を用意する。 関数nleqslvは、c(f(x, y), g(x, y))をゼロにするx, yを求める。
Pareto分布(a, c)の平均と分散は M = a*c/(a-1), V = a*c^2/(a-1)^2/(a-2)だが、 任意の平均と分散を持つPareto分布のパラメータ(a, c)を求める。
fn <- function(x, M, V) { a <- x[1] c <- x[2] c(M - a*c/(a-1), V - a*c^2/(a-1)^2/(a-2)) }
M = 1, V = 1とすると
library(nleqslv) fn1 <- function(x) fn(x, 1, 1) ans <- nleqslv(c(3, 3), fn1) # a = 3, c = 3 を初期値とする
結果は
> ans $x [1] 2.4142136 0.5857864 $fvec [1] 1.234427e-10 7.169013e-09 $termcd [1] 1 $message [1] "Function criterion near zero" $scalex [1] 1 1 $nfcnt [1] 13 $njcnt [1] 1
a = 2.4142136, c = 0.5857864が解であることがわかる。