コルモゴロフ・スミルノフ検定 ks.test

*機能

一標本コルモゴロフ・スミルノフ検定または二標本コルモゴロフ・スミルノフ検定を行う。

*使用法

 ks.test(x, y, ..., alternative = c("two.sided", "less", "greater"), exact = NULL)

*引数

 x		データベクトル
 y		一標本検定の場合には分布を表す文字列 "pnorm", "punif" など "p*"
 		二標本検定の場合にはデータベクトル
 ...		一標本検定で y で分布を指定したとき,その分布のパラメータ
 alternative	対立仮説の種類 "two.sided", "less", "greater" のいずれか
 		最初の1文字だけでもよい
 		両側検定なら "two.sided"(デフォルト)
 		片側検定なら "less" または "greater"
 exact		NULL または 正確な P 値を計算するかどうかを TRUE か FALSE で指定する
 		二標本検定の片側検定や同値がある場合には正確な P 値は計算できない
 		NULL を指定しておくと,一標本検定でサンプルサイズが 100 未満の場合,および,
 		二標本検定の両側検定で両群のサンプルサイズの積が 10000 未満の場合には正確な P 値が計算される

*戻り値

**関数への入力

 $ alternarive: 対立仮説の種類
 
**関数からの出力

 $ statistic  : 検定統計量
 $ p.value    : P 値
 $ method     : 検定の種別
 $ data.name  : データの記述

*例1 一標本検定

10 〜 20 に分布する一様乱数を生成した。このデータが実際に一様分布しているかどうか検定する。

 > x <- c(15.01, 19.7, 17.88, 19.02, 18.14, 18, 11.16, 17.17, 11.02, 
 + 16.86, 15.72, 13.43, 10.96, 17.42, 14.23)
 > ks.test(x, "punif", min=10, max=20) # 10 〜 20 の範囲の一様分布か?
 
 	One-sample Kolmogorov-Smirnov test
 
 data:  x 
 D = 0.2193, p-value = 0.4073 # もっともらしい
 alternative hypothesis: two.sided 
 
 > ks.test(x, "pnorm", mean=15, sd=2.5) # 平均値 15,標準偏差 2.5 の正規分布か?
 
 	One-sample Kolmogorov-Smirnov test
 
 data:  x 
 D = 0.3049, p-value = 0.09821 # これも否定はできない
 alternative hypothesis: two.sided 

*例2 二標本検定

 > x <- c(1,2,3,2,1,2,3,4,3,4,5,3,4,5,3,2)
 > y <- c(3,2,3,4,5,3,2,2,2,2,2,3,4,5)
 > ks.test(x, y)
 
 	Two-sample Kolmogorov-Smirnov test
 
 data:  x and y 
 D = 0.125, p-value = 0.9998
 alternative hypothesis: two.sided 
 
 Warning message:
 タイがあるため、正しい p 値を計算することができません in: ks.test(x, y)
 注:上の警告メッセージは正確ではない。
   「正確な P 値を計算できない」ということであって,
   誤った P 値を計算しているわけではない。


トップ   編集 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS